■アメリカデンバーの旅
横浜中央支部 高梨 完治

 昨年9月に、娘夫婦が仕事の関係でアメリカのロッキー山脈の麓にあるデンバーにいるので私たち夫婦で10日間行ってきました。サンフランシスコ空港でデンバー行きのゲートを探すのに、片言の英語では通じず空港内を駆け回り悪戦苦闘の末ゲートに行くことができました。デンバー空港は広くて地下鉄に乗って3つ目の駅で降りて荷物を取ることができ、着く迄に13時間位かかりました。
 住まいのアパートからロッキー山脈が連なっているのが見えます。アパートの前には小さなプールやゴルフ場、その向こうに林があります。きれいな小川が流れ大きな鯉が群れています。散歩道にはプレイリードッグ(リスの大きさ形も似ている)がたくさんいて土の巣の中から出て尻尾を支えに立ち上がり、前足をちょこんと胸の上においてこちらを見ていてとても可愛く思います。

 あちこち街をドライブしましたが、街の道路には街路樹はほとんどありません。幹線の奥に入った住宅街にはありますが伸び放題です。
道路が広いせいでしょうか、でも道路の半分まで枝が出ていて道路際の民家にも木がありますが切ってある形跡はありません。屋根の上においかぶさっていて家が夜のように暗くなっています。中には家より大きな木が枯れたまま立っていて折れたら家が壊れそうです。日本とは考え方の違いが歴然として面白いです。

 ロッキー山脈の一部には頂上まで車で登ることが出来ます。途中にはライオン(豹の顔のよう)やクマ注意の看板もあります。1m位あるような立派な角をつけた雄一頭と雌が10頭位いる集団の野生の鹿たちが道路脇の草を食べています。道路にはガードレールはありません。舗装もしていません。何10tもあるような岩がむき出していて、落ちてきたら車などひとたまりもないようなものも人工的に止めてあるのはひとつもありません。ただ自然の中を削って道を作っただけです。全く自然の中を行くとても気持ちのいい道です。
 その中に黄色くキラキラ光っている木が群生しています。アスペンです。まるで金色の折り紙をたくさん作ってぶら下げているようです。5、6pのハート型をした黄色の葉はツヤがあり日に当たって光っています。車から降りて近くまで行くと鈴の鳴るような音がします。後で森の監視人から聞いたら葉が厚いので風が吹くと隣の葉に当たり鈴のような音がするのだと聞きました。ロッキーでは有名なのだそうです。木の肌は白く白樺に似ています。そこで食べた弁当は格別のものでした。そこから上は植物がだんだんなくなり、また大きな岩(石)もなく、ただ剥げた感じの山を登って行くと頂上に出ます。360度ひらけてロッキー山脈がずっと連なって見えます。とても寒くてじっとしていられません。体を動かし暖めようと動くと苦しくなります。酸欠です。空気が薄いのだと気づきました。ロッキーの大自然と美しいアスペンの紅葉を満喫し、広大な景色を胸にしまって戻ってまいりました。



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