開園100周年を迎えた三溪園で、古都の風情を満喫しませんか。 |
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優美な自然の情景は私有するものではなく、むしろ万人が楽しむべきもの」。
明治39年、横浜の生糸貿易商 原 三溪は、こうした考えのもと自らの邸宅を三溪園として一般に開放しました。
この開園から数えて、今年・2006年はちょうど100年目の節目の年にあたります。およそ5万3千坪の庭園内には、四季折々に移り変わる花と各所に配置された歴史ある建造物とがいたるところで情緒豊かな美しい景観を形づくり、原 三溪が創りあげた理想郷は途中震災や戦災の時代を経ながらも、ほぼ昔のままに訪れる人々を魅了しています…。
100度目の秋”を迎えた三溪園。これからの季節、庭園のあちこちにはススキやノギク、ホトトギスなどの秋草、そして紅葉が姿を見せます。横浜にいながらにして、古都のような秋の風情を楽しんでみませんか。
もと二条城にあったと伝えられる聴秋閣は、左右対称を避けた他に類を見ない形状の二層の楼閣建築。その名にあるとおり、秋の紅葉との調和をねらった配置は、絶妙。 |
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遊覧御随意 三溪園”の表札が掲げられた開園まもない頃の入口。
当時は扉もなく、誰もが昼夜の別なく自由に出入りができた。2本の門柱は今も残る。 |
往時の初音茶屋。開園当時、三溪園には誰もが自由に出入りできたばかりでなく、無料の湯茶サービスもあった。中央の炉に吊るされた茶釜には絶えず湯がたぎり、香煎入りの白湯や麦湯がふるまわれたという。インドの詩聖・タゴールや芥川龍之介も立寄った。
◆開園100周年記念野外写真展
三溪園 昔むかし" 2007年4月30日(月)まで
横浜の名所として親しまれてきた三溪園の周辺では、開園まもない頃から多くの絵はがきがみやげ物として販売されました。こうした絵はがきに残る三溪園の昔の景観写真28点を、現在の同位置に展示して紹介しています。 |
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◆菊花展 10月26日(木)〜11月23日(木・祝)
大菊・懸崖・古典菊・江戸菊・小菊盆栽など、様々な形・種類の菊花の競演が楽しめます。三溪園の庭園や横浜の名所をテーマにした盆景の作品展示や、また菊花展見どころトーク、苗の販売もあります。
協力:横浜菊花会、小菊盆栽芸術協会長生会
◆紅葉の遊歩道と重要文化財 聴秋閣・春草廬公開 11月18日(土)〜12月10日(日)
聴秋閣は、原 三溪が移築した最後の古建築で、この脇の渓谷の造成により三溪園の庭園は完成を見ました。それだけに、この付近は隣接する春草廬のエリアとともに三溪が特別のこだわりをもって造園した空間といえます。鮮やかな紅色に色づいたカエデや足元に散り敷く黄色のイチョウと歴史を刻んだ古建築とが調和した景観は、絶景です。 |
◆原 三溪旧蔵美術品 重要文化財・木製多宝塔”特別公開 11月11日(土)〜12月20日(水) |
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もともと寺院建築の一つである多宝塔を、細部にいたるまで木造で再現した、いわば建造物のミニチュアです。今から約550年前の室町時代に奈良の大工の手によって作られたもので、現在三溪園が所蔵している美術品の中で、唯一の重要文化財指定品です。会場:三溪記念館(園内)第2展示室
◆開園100周年記念100円ウイーク"
12月4日(月)〜10日(日)
今年開園記念日・5月1日にご好評いただいた、100周年にちなんだ入園料100円の日を、この秋1週間に拡大して実施します。期間中は、紅葉がまさに見ごろ。京都にもひけをとらない鮮やかな@ak002色彩と古建築が織り成す風情を存分にお楽しみください。@xk |
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園内の各所に見られるノギク。創設者 三溪は、華やかさはないながらも清楚で趣きのあるこうした秋草の風情を好み、開園当時には遠く群馬・高崎の野にあったものを取り寄せて植え込んだとか。
[ お問合せ ]
三溪園
所在地:〒231-0824 横浜市中区本牧三之谷58-1
電話:045-621-0634・5
アクセス:JR根岸線根岸駅から市営バス(@のりば)で10分、
バス停「本牧」下車、徒歩7分。
横浜駅東口から市営バス(A番のりば8・148系統)で35分、
バス停「本牧三溪園前」下車、徒歩5分。 |
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