■東海道新幹線新駅の設置とツインシティの整備について
神奈川県 県土整備部 県土整備総務課
神奈川県では、寒川町倉見地区への東海道新幹線新駅の誘致と、その受け皿となるツインシティの整備を進めています。本報では現在の取組状況などについてご紹介します。


      「新幹線新駅誘致地区周辺と相模川」
・中央に架かっているのは、東海道新幹線の相模川橋りょう
・相模川をはさんで右側が寒川町倉見地区、左側が平塚市大神地区
・県央・湘南都市圏の状況

県央・湘南都市圏は、古来相模川の舟運に始まり、東海道や大山街道といった街道がつくられ、やがて鉄道路線がひかれ、交通の要衝として発展してきました。しかし、都市化の進展により、相模川を挟む東西間や南北方向の交通ネットワークが弱くなっており、一体性に乏しい状況となっています。

そこで、この都市圏の一層の発展のためには、それぞれの都市が個性豊かな都市づくりを進めるとともに、さがみ縦貫道路などの交通ネットワーク整備を進め、都市間相互で連携し、機能を補っていくことにより、質の高い生活や新たな産業を創造するネットワーク型都市圏をめざす必要があります。

また、この都市圏は、丹沢大山のやまなみや、相模川、湘南海岸のなぎさなどの自然環境に恵まれており、豊かな自然空間を生かした環境と共生する都市圏の形成が求められています。



・東海道新幹線新駅の誘致

こうした県央・湘南都市圏の状況を踏まえ本県では、都市圏の一層の活性化と、県土全体の均衡ある発展のためには、東海道新幹線新駅の設置が不可欠であるとの認識から平成8年に、関係する市・町などとともに「神奈川県東海道新幹線新駅設置促進期成同盟会」を結成し、さらに、平成9年には、この同盟会において、新駅誘致地区を寒川町倉見地区に一本化することを決定いたしました。

その後も、この同盟会により、国や鉄道事業者であるJR東海に対して粘り強く誘致活動を行っています。


・ツインシティ整備の推進

こうした誘致活動とともに、新駅の受け皿となり、また、県央・湘南都市圏における交流連携の拠点ともなる「ツインシティ」の整備に取り組んでいます。ツインシティのまちづくりは、新駅誘致地区である寒川町倉見地区と相模川対岸の平塚市大神地区を新たな橋で結び、地域の環境と共生して地球環境にもやさしい環境共生のモデル都市を目指すものです。

ツインシティの整備につきましては、これまで、地元の皆様のご理解とご協力を得ながら、平塚市及び寒川町との協働により、まちづくりの検討を進めてまいりましたが、昨年度からは、環境実態調査を実施するなど具体的な取組みを始めています。

これからも地元の皆様や市・町とともに、ツインシティ整備に向けた取組みを着実に進めるとともに、ツインシティのまちづくりの進捗をJR東海に対して積極的にアピールして、東海道新幹線新駅の実現につなげていきたいと考えています。


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